日曜に、お世話になっているrisaさんのブログ「
Slow & Simple Life」で知ったんですが、作編曲家で指揮者でピアニストのハネケンさんこと羽田健太郎さんが亡くなってはったそうです…。
ちょうど土曜の通院途中、iPodには入れてたものの最近あまり聴いてなかったハネケン版「犬神家の一族」がなんとなく聴きたなって聴いてたんで、(こーゆー時ほんまiPodって便利…)なんかタイミングがええというか悪いというか。
私は積極的にファンしてたわけやないんですが、実は私と音楽との関わり合いにおいて非常に重大な人やったりするんですよ…。
何回か書いてるかも知れませんが私が初めて買ったLPってのが映画「犬神家の一族」のサントラでした。といってもこん時はあくまで"映画のグッズ"として買ったので音楽に興味があったわけではありませんでした。(といってもテーマ曲は大好きでしたが)
その後音楽に興味を持つきっかけとなったのがこれまた映画「復活の日」なんですな。このサントラに参加してたギタリストの渡辺香津美さんに興味を持ち、そっからいきなりフュージョンに入りギターが好きになったというわけです。
で、何故かサントラには音楽が収録されてないんですが、実はこの作品はハネケンさんが音楽担当やったんです!(テオ・マセロばっかしがクローズアップされるんやけど)
しかもこの映画を見るきっかけになった予告編を流してたのが「戦国自衛隊」なんやけども、この映画の音楽もハネケンさんなんですよ!でもこれまたサントラにはハネケンさんの曲は収録されてないという残念なことになってるんですが(泣)やたら作られた主題歌、挿入歌も大好きでしたが、この映画の音楽、まだ音楽好きでなかった私にも結構くるもんがあったなあ〜。
そんなわけで実はハネケンさんおらんかったらもしかしたら今でも音楽ギライやったかも知れません…。
さて、序盤に出て来たハネケン版「犬神家の一族」。
なんじゃそりゃ、って人の方が多かろうとは思いますが…。
'76年に映画「犬神家の一族」が公開されて、ちょっとした横溝正史ブームがあったんですね。私もそれに見事に乗ってしまったクチで(笑)。石坂金田一第2作「悪魔の手毬唄」が公開されたり、テレビで「横溝正史シリーズ」なんてもんも始まったり、金田一耕助変身ベルトなんてのも発売されたり(←どんなんやねん)。そんな中('77年)、横溝作品をイメージして作られた曲を収録したアルバム「金田一耕助の冒険」がリリースされました。
そのアルバムで全曲のキーボード演奏とB面の作編曲を担当したのがハネケンさんなんですな。(まあそんなん知ったんはそーとー後のことですが…笑)
一応曲目はこんな感じ。
A-1. 金田一耕助のテーマ(作編曲・高田弘)
A-2. 八つ墓村(作編曲・成田由多可)
A-3. 仮面舞踏会(作編曲・高田弘)
A-4. 本陣殺人事件(作編曲・高田弘)
A-5. 獄門島(作編曲・成田由多可)
B-1. 悪魔の手毬唄(作編曲・羽田健太郎)
B-2. 迷路荘の惨劇(作編曲・羽田健太郎)
B-3. 悪魔が来りて笛を吹く(作編曲・羽田健太郎)
B-4. 三つ首塔(作編曲・羽田健太郎)
B-5. 犬神家の一族(作編曲・羽田健太郎)
A面の5曲は、正直なとこ曲としては悪くないんやけど、ファンキーすぎてちょっと好みに合わん感じ。あとおどろおどろしい琵琶やスキャットの使い方もベタすぎてなんだか(笑)。
んなわけで結構トバしてしまってハネケンナンバーから聴いてしまうんですな(爆)。で、そのハネケンナンバーがなかなかええフュージョンやっとんですよ。(まあ時代的には"クロスオーヴァー"かな?)
「悪魔の手毬唄」なんて映画版のあの哀しき日本情緒はどこに!?って感じ(笑)の、大野雄二風というか「Land of Cockayne」時のソフト・マシーン風16ビートナンバーになってて全く小説のイメージはなかったりすんのはまあご愛嬌か(笑)。
その次の
「 迷路荘の惨劇」、これが激名曲!シロフォンとバスーンがユニゾンするザッパ風変態フレーズに弦やブラスが切り込むチェンバー・ロック風イントロ(これが「迷路」を表現してるっぽい)に続き「展覧会の絵」の有名なフレーズをはさみブレイク。そしてムーグ(?)の短いフレーズ(第2イントロ)の後フリューゲル・ホーンによるメイン・テーマに入るのですが、このテーマのシブ哀しさといったらもう!!聴く度にたまらんくなって身悶えしてまうくらいです(笑)。終盤このフリューゲルのアドリヴ・ソロになるんですが、これがフェード・アウトしやがんの。ええ感じやのにっ(怒)
ジャズ・ロック風の曲調がかっこいい
「悪魔が来りて笛を吹く」では一応タイトルに合わせてフルートや能管をフィーチャーしてます。
次の
「三つ首塔」は一転して穏やかな曲調。口笛とガット・ギターが効果的。なぜか後ろでびょんびょんと口琴やタブラが鳴ってるのも意外と違和感がなかったり。
そして最後の
「犬神家の一族」。個人的には本盤最大の名曲。ほぼピアノと弦の曲なんやけどピアノで奏されるメロディーの美しさ、儚さ、哀しさが尋常やないんです。我が家でピアノメインの曲ベスト5なんてのやったら余裕でランクインしますっ。
こんな名曲ですが、買った当時の私にはその良さもわかるわけもなく(笑)後年になって気がつくわけで。
それにしてもこんなマニアックな企画盤、まさかCD化されるとは思ってなかったんやけどなんと'00年にCD化されまして、今でも買えるようです。
CD化に際してボーナストラックが9曲も追加されてまして、ハネケン版「犬神家の一族」と大野雄二版「愛のバラード」(ヴォーカルヴァージョンやけども)が続けて聴けるようになってます(笑)
なにはともあれハネケンさんのご冥福をお祈りしたいと思います…。